48Vの衝撃

ドイツの車会社、5社は、12Vから48Vへの移行を明確にした。
なぜ、いまのいままで、その話を知らなかったのだろうか。
半導体の力関係が変わる分水嶺であるかもしれない。
いつの間にか自動車用半導体EUの会社が主導権を取っているかもしれないという、国力の推移となんらか比例しているところが空恐ろしい。
話を戻して、ドイツの自動車会社はフランスの放送局が何度も伝えるように、多額のボーナスを支給した。フランスを初めてとしてほかのEU諸国は、ボーナスで、自国の製品を買ってくれると、負け惜しみの報道をして、歓迎しているようだが、国の格差が大きく開いてしまった。取り戻せるレベルではない。
ECUをはじめ、自動車用の半導体は、日本のルネサスアメリカのフリースケールが半分ずつのシェアを持っている。
ルネサスは、1年前に、信用を失墜した。
今、携帯、スマートフォン、ハードディスクなどとボールペンより数多くのARMが転がっている。PCやサバーにARMは進出して、intelの牙城に食い込もうとしている。
そして、ルネサスのテリトリだった自動車、組み込みにもARMは急速にシェアを増やしている。
ARM自体はライセンスを出しているイギリスの会社である。実際のデバイスはサムソン、クアルコムブロードコム、ATMEL、TI,ルネサスモバイル、マーべルなど、多数のメーカーがライセンス生産をしている。
数年前から、汎用タイプのARMマイコンをヨーロッパのSTmicro、NXTが急速に立ち上げた。東芝富士通も追随している。
先週、NXPが48V対応FlexRayトランシーバICを今年中に出荷すると発表した。
NXPがWiMAX基地局の出力段に使うRFパワーデバイスをライナップしているが、200度で動作を保証していたり、十分、軍事用のスペックで、世界を見ても、モトローラしか対抗できなくなっている。日本のメーカーはすでに撤退している。トマホークのレーダーは、モトローラ半導体バイスで作ることができ、真空管は引退した。
 ドイツ人は、みんなが思う通り、理屈で物事を解決する国民性がある。
自動車の配線は相当の重量がある。パーネスを請け負う会社は、複数の車種で共用できるような冗長性が高いものをメーカーに納品するから、余計に重くなる。
 12Vを48Vに変更することで、配線材の太さを細くできる。もちろん、マイコン半導体バイスが3.3V程度で動くので、今以上降圧しないといけないという問題はあるが。


つぎはなんだろうか。きっと、家庭内350V化である。あっというまにEUがそうなってしまうかもしれない。パソコンの電源を見ると、100Vから240V AC対応となっているのはみんな知っている。ACアダプタの中には、最初に整流回路がある。つまり、ルート2倍で最大350V直流になるわけだから、直流350Vをつないでもそのまま何も変更せずにPCは働いてしまう。
なんと、電気自動車は350Vなのだ。
で、ほとんどの送電、家庭内電気器具を直流化にすることで、損失を減らすだけで、原子力発電所を何個かなくてもよくなるとしたら、みどりの党は賛成してくれるに違いないのだ。
日本の理科では、直流は送電にだめだ。。。という教育をしてきたが、本当にそうなのかは、時代が証明してくれる。