整流回路でウルトラファーストリカバリーダイオードが必要な理由

というのを聞いた。しかし、理解できていないし、そういう話を見つけられない。
ひところはやった当時はtrrは400ns程度。今は25nsとか50ns以下の製品が多くなった。ファーストリカバリダイオードは、スイッチング電源とともに発達してきた。スイッチング周波数が高くなるにつれて、trrは短くしないといけない。
で、真空管アンプでは50/60Hzを整流するだけ。trr(逆回復時間)の部分の波形は鋭いOFFの波形になっている。つまり、教科書で、コイルに流れる電流を突然OFFにすると高圧が発生する。ということが、現実として起こる。それも、1秒間に50回も!
鋭いパルスなのだから、それは、高調波成分をたくさん含んでいる。耳に聞こえない帯域までも。それは、電源ラインに乗るのではなく、空間に放出される。
漏れ磁束とは、EIコアのギャップの部分から出ているやつ。漏れ磁束->漏れインダクタンス?! 
漏れ磁束はギャップから生じる。ギャップはなぜ必要か。磁気飽和を防ぎ、AL値を一定化させ、一定のインダクタンスが得られるようにすること。だそうだ。
つまり普通のシリコンダイオードで整流すると、この不要な高調波がその周りにばらまかれる。trrの小さなウルトラファーストリカバリダイオードを使えば、その高調波がすごく少なくなり、聴感上無視できるレベルになるというのが、その因果関係らしい。
では解決策がないかといえばそうではない。シリコンダイオードをトランスから離せばいいし、もしくは電源回路自体を増幅部分から、そこそこ離せば問題はなくなる?ということだから、電源ケースを本体から分離しているシステムというのは、そういう問題を数々の経験から解決しているのだと思う。