何か間違っているような気がする

  • 化学肥料は悪
  • 有機は良い

間違っていると思う理由

  • 無機物の窒素やリン、カリ、そして微量の金属が必要
  • 有機の素材を混ぜるのは、土壌改良の意味合いが強いのではないか

つまり、たとえばシャルドネのブドウを作る時、化学肥料を適切に、金属イオンも微量に適切に、そして水のコントロールをすれば、素晴らしくおいしいワインのブドウがとれるはず。
 ひとは、常温でいろいろな酵素を作り出すメカニズムを解明できていない。したがって、有機肥料に含まれるいろいろな土壌菌の助けを借りている。
 収穫量を確保したいから肥料をやる。それが根本的に間違っていないか? 収穫量を増やしたり、その土地に適していない作物を植えるために、肥料を足さなければいけない。
つまり、人が農業という名前の工業生産を行いがために、肥料をやっているのだ。
農業は自然とは全く対向にあるものだ。なのに、有機がどうとか、里山の自然を守れとか言っているのは、何か間違っていないのか。生産高を上げるために、治水をし、水田を開いていったのが日本ではないか?それは自然をことごとくつぶしていった結果であって、自然と共存していたのではない。自然の脅威を人の浅はかな力で抑えつけてきただけではないか。刈り取りの終わった水田から水を抜くことで、日本には渡り鳥が飛来しなくなった。たった四半世紀で、こんな劇的な変化が起こっているのに、変えてしまった自然に対して、農業は免罪符を持っているかのようにふるまっている。
どうどうと、日本の自給力を上げるために、自然をなくし、生産を上げる努力をしているとはっきり言えばいいのに。


 アイ アム レジェンドでは、通常の世界から3年しかたっていないのに地平線の間際まで青空の広がったニューヨークが描かれている。WALL・E/ウォーリーでは緑の復活に700年もかかってしまったが、与えたダメージに対して、再生する時間は人それぞれ思っていることは違う。