初めてのEQ M61

GATEのM6244の回路図が見つからないので、とりあえず落札したShure M61の回路図をLTspiceに入力して、AC解析をした。半日かかってしまった。

  • 何を変更しても、特性が変わる。
  • もともとRIAAカーブとは似ていないし。
  • 低域と高域で、とんでもなく特性の変化は、これって、こんな設計ってありなの。

とか、思ってしまったが、初めて二日目。入力やパラメータの入れ方が正しいかは確証がない。一抹の不安を覚える。
青い線はRIAAカーブ。赤い線が、このEQアンプの特性。つまり、低音がしっかりブースとされ、高域はだら下がり。たとえば負荷の10kを変更すると、総合利得も変わるし、特性はがらりと変わる。
すごック面白いね。
位相も全然違っている。このころは真空管からトランジスタにデバイスが移行を始めていたから、電圧で考える真空管と電流増幅が基本のトランジスタで、出てくる音が変わったはずだし、設計者は、これでいいはずと思っても、違うじゃないの、音が。なんて時代だったのかもしれない。
M64は最初の石がNPNに変更になっている。
そのあと、まがりなりにもOPアンプが利用できるようになり、NE5534あたりでは、雑音も減ってきた。なので、設計者は思った通りの設計ができ始めたが、聞こえてくる音は? になっていくの?


調子にのってLME49720のデータシートにのっているRIAA回路をシミュレートしてみた。

なんということでしょう。シフトはしているが、まったく同じカーブ。200kHzを超えるまで一緒。すごい! 位相は高域でだいぶ挙動が違う。負荷を600Ωにしても100kΩにしても、影響がない。
オペアンプは、LTのを使った。